まずはC言語でプログラミングできる環境(開発環境といいます)を整える必要があります。第一章ではプロもよく使っている開発環境の作り方と、使い方の基本部分をお話したいとおもいます。まずは、Microsoft社の "Visual Studio" を自分のPCの中にインストールする手順をかいておきます。
C言語でプログラミングして(ゲームなどの)実行できるアプリを作成するときには、ザックリ下の順番で処理がされています。といっても普段は項目3のリンク処理なんかはあまり意識しないかも。ただ、実際にアプリを動かすときには、事前にこういう処理をしていると知っておくとよいと思います。
ビルドの流れ
ソースコード作成 … 人間が読み書きできる処理を書いたテキスト(ソースコード)を作る。
コンパイル処理 … ソースコードからCPUが読める処理(0と1で構成された機械語のファイル)を書いたファイルを作る。
リンク処理 … あらかじめ用意された基本的なプログラム(画像計算や数値計算など)と、自分でコンパイルした機械語のファイルを必要なものを結びつける。
じゃあ上の手順をやってみるには、どんなソフトが必要になるの?という話ですがそれぞれ下に書いたようなソフトが必要になります。
C言語のコンパイラやリンカは標準でWindowsには入っていないので、自分でインターネットなどからダウンロードしてインストールする必要があります。今は無料で利用できる、C言語のコンパイラ、リンカがたくさんあります。今回の連載記事では
統合開発環境というものを使って、コンソールゲームアプリ作成に必要な、プロのプログラマもよく使うような開発環境を作ってしまいましょう!
今回は無料で利用できる Microsoft 社の Visual Studio Community 2017 をインストールして使っていこうと思います。このソフトにはC言語のソースコード作成に適したテキストエディタ、コンパイラ、リンカなどの基本的な機能はすべて入っています。C言語だけではなく、その他のプログラミング言語についても必要に応じて扱えるようにすることができます。こういう開発によくあるプログラムや処理をいろいろまとめてくれて、扱いやすくしてくれるソフトは統合開発環境(IDE = Integrated Development Environment)と呼ばれています。
つまり、この Visual Studio をインストールすれば、C言語を使うのに必要なものはコレだけでとりあえず、そろってしまいます。
Visual Studio は公式にゲーム開発エンジンの Unity とも連携してますし、ゲーム開発において今後もメジャーなIDEの一つであり続けると思います。
また、今後プログラムを書いたときに文字を打ち間違えてエラーがでてしまうときに、原因を効率的に突き止めることができうるようなツール(デバッガ)なども一緒に入っており、使いこなせば開発の効率をガンガン上げることができる優れものです。
統合開発環境をPCで動かすには、少しのマシンスペックが必要になります。
以下のスペックがPCに必要なようなのでまとめ。(公式ページから一部を引用)
必要スペック表
項目 | 必要スペック |
---|---|
OS | Windows7 SP1 以降 |
CPU | 1.8GHz 以上。Dual Core 以上推奨。 |
メモリ | 2G以上。4G以上推奨 |
ディスク容量 | 通常 20 ~ 50 G 程度。インストール内容で増減。 SSDに入れるとはやいからおすすめ。 |
画面 | 横1280ピクセル × 縦720ピクセル以上。 横1366ピクセル × 縦768ピクセル以上を推奨。 |
記事を書いている人は Windows10 32bit と、 Windows10 64bit の両方でプログラムがちゃんと動くことは確認しています。
本当に無料?ライセンスは?
インストール前に、"Visual Studio Community 2017" の利用規約はキチンと読んでおきましょう。個人での開発なら無料。中小企業(PC250台以下、かつ年商1億円以下)だったら5台まで無料など記載があります。(2018年4月現在)
ソフトを利用するときはそのソフトのライセンスページ(公式)をご自身で確認するのを忘れずに!有料な使い方をするのでしたらちゃんとお金を払いましょう。
公式ページの Visual Studio のページからダウンロードします。
Visual Studio Community 2017 のダウンロード手順
「無償ダウンロード」を選択し、ファイルをダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを実行すると、Visual Studio Community のインストーラが起動します。
Visual Studio Community 2017 のインストール手順
注意事項やライセンスを読んで確認し、「続行」ボタンを押して先に進みます。
しばらくすると、下のような画面が出てきます。
ここでは、どんな開発をするのか、目的にあった開発環境を選択することができます。
Visual Studio Community 2017 で C言語開発環境をインストール
今回はC言語を使ったゲームアプリ開発をしたいのですが、「CによるXX開発」のようなドンピシャな選択がありません。ここでは「C++によるデスクトップ開発」を選択しましょう。C言語の開発に必要なエディタ、コンパイラ、リンカなどすべて含まれていますので、この選択でも今回の開発では問題ありません。
インストールする先の「場所」は自分の好きな場所を選択します。デフォルトのままでも問題ありません。問題なければ、「インストール」ボタンを押して次に進みます。
Visual Studio Community 2017 のインストール完了画面
無事にインストールが完了し、上のような画面がでました。さっそく「起動」ボタンを押して起動してみます。(自動的にソフトが起動するかもしれませんが)
Visual Studio Community 2017 の起動画面
無事に Visual Studio Community 2017 が起動しました。
終了するには、通常のウィンドウと同じく右上端の
ボタンです。また、起動するときは、 から起動できます。今回はここまでです!お疲れさまでした。
ページの更新履歴
更新日 | 更新内容 |
---|---|
2018/6/21 | "第1章で話す内容"を追記 |
2018/11/26 | アイキャッチ画像、トップ画像を更新 |
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